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古い久葉ぬ骨型三線です。一見しますと大変状態の悪い三線ではありますが、当時の作り手さまが、一生懸命に三線を完成させたものであると思います。手作りで図面などを用いずに、感覚のみで制したものと思われます。そのため、作りのバランスなどにばらつきなどが見られます。塗りも作り手様が刷毛塗りで手がけたと思われますため、塗りむらなどが見られます。芯は何度か手直しをしたのでしょう、白太木をジョイントさせて直線になるように修正されています。しかし、道具のない環境下の中、懸命に三線を制したいという思いから出来たこの形状や音色には、なんとも愛らしい一本と感じられます。音色は低音で、胴内には四方に黒木角材が打ち付けられており、音の反響が大きくなるようにという工夫がされています。ビザールギターのような、一風変わった作りを持つこの三線。当時の作り手様の工夫や手作り感に興味を持っていただければと思いご紹介させていただきました。
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