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三線工内間直樹作の渾身の真壁型三線をご紹介いたします。
ヤンバルは名護市の民家に自生していた貴重な島黒木ウジラミ材を用いたこの真壁型三線は、内間氏30年近くの職人人生から積み重ねてきた、真壁型の美学全てを注ぎ込んだ渾身の一丁とも言える力作です。
「なにより弾き手のことを一番に考える。買っていただいた方が毎日眺めても飽きのない三線にしたい。それは優しい曲線を最も大事にして作ることだと思う」と語る内間氏。
私が本作品をじっと見てすぐに感じたこと。それは正面の顔立ちの美しさはもちろんのことだが、天の側面の虹の輪に向かう絶妙なカーブが、これまでの真壁型の製作の中でも最もこだわった曲線であること。それを見て私は、内間さんの三線作りに対する現在の思いが込められているように感じてならない。
大きく優雅に見せる技法は、作り手なら誰もが意識したいところであるが、内間氏はあえてそれを控える。隠れたところで控えめに見せる技法、それが内間さんの作品だ。第一に弾き手側の気持ちに寄り添った楽器にしたいという、職人の願いなのだと深々と感じるものがある。
塗装は透明スンチー塗り。完成時のウジラミ模様の出方を考慮して、製材から手がけられている。名護の民家に植えられた黒木の丸太は太く、樹齢150年は経過したもの。製材から乾燥、そしてじっくり製作して完成するまでにおよそ八年という時が経過した。一口で八年といっても、その間にも何百という三線を手掛けられている内間氏であるが、特別に思いを込めて作った作品を私は引き取ることにしている。今回の真壁もその中の一つである。2022年初めに内間氏からこの真壁を紹介され、職人の内面がこんなにも表れるものだと感じ感慨深いものがあった。鳩胸や野丸、一つ一つ細かな部分をとっても、職人の汗と努力と音色の拘りがひしひしと感じられる。現代型三線工の中でもそれを一番に感じられる職人が内間直樹氏だと感じる。素直で作ることを純粋に愛する職人の渾身の一丁を、是非手に取って楽しんでください。
材:黒木ウジラミ(産地・名護市)
型:内間真壁型
皮:両面本皮張り八分(内間氏張り)
塗:透明スンチー塗
胴巻:胴巻屋オリジナル牛皮縁縫
付属:セミハードケース
※ゆうパック送料込みでお届けします
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