今回ご紹介しますのは 1978年5月13日銘 屋我平光作 八重山黒木ウジラミ模様入真壁型三線 です。
1978年から現在までの44年余り、ほぼその当時の状態で保存されてきたこの三線は、八重山黒木の見事なウジラミ模様が芯や糸蔵内部から確認することができ、鑑賞しながら材のパワーに圧倒されてしまう。しかし、材の素晴らしさは勿論のこと、この三線の「手(ティー)」の技術と職人の素晴らしい感性が、十分に感じ取れる名作であることを、私はどうしてもお伝えしたい。
まずご紹介したいのは、爪 鳩胸 でございます。一口に 爪や鳩胸 と言っても、造り手様によって造形は十人十色でございますが、掲載の画像からもお分かりのように、様々に角度を変えて鑑賞しても、どの面も溜息がでるほど完成された曲線と丸みをそなえております。そしてこの曲線を生み出す美学と高い技量。また、既に44年余り前に完成させる力を持っていた職人様の作品がここに現存している凄み。この真壁型から学ぶべき、沖縄三線の美学の高さなるものが多くあるように思えてなりません。
【爪と鳩胸の美しい左右対照性】
もう一点付け加えておきたいのが、鳩胸部分全体の対照性なのです。
チーガに密着して丁寧に仕上げて作り込まれていることは勿論、この三線は材の製材〜乾燥〜着手まで長い年月をかけられているのが分かります。完成されてからも長い間保管されて、棹は正常に真っ直ぐを保っていることが、それを一番に表している。おそらく職人は一つ一つの工程を焦らず作り込み、絶対的に後世に残しても恥ずかしくない三線であるようにとの確固たる職人魂に、十分に生命力をかけて作り込んだに違いありません。
【西平型を連想させる太めの天と野】
私は初めてこの三線を紹介いただいた時に、チラや野の握り心地から、西平型では?と思いました。調べてみると長さは現代型になっており、西平型ではないことが分かりましたが、詳しく鑑賞し調べてみますと、職人様は西平の特徴を取り入れた現代型の創作物を生み出したのではないかと思われます。大変掴み心地と演奏の安定感に優れ、男性でも女性でも手にしっくりと馴染む太さに仕上げられています。
我々はこの三線を専用の木箱に入れて保管していただきたいとの想いになり、新しいタイプの専用木箱を新調し準備いたしました。
また皮ですが、こちらは当時からある張りで破れてはいませんが、だいぶ緩くなっている状態です。こちらの元々装着されている胴を張り替えるのも勿体無く、そのまま残していただくほうが良いと判断し、別で新たに本皮張り胴をブーアテ調整まで済ませたものを付属いたします。柔らかくも響く張りのある音色をお楽しみいただけます。
※棹の塗りも当時からのものでございますため、多少の小傷など使用感が見られますことを御了承ください。
沖縄から送料込みゆうパック発送いたします。
お取引の最後までどうぞよろしくお願い申し上げます。
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