糸蔵長與那城　細棹　名人作　古の響

いつもご覧くださり誠にありがとうございます。非常に珍しい名人作の古い糸蔵長與那城三線をご紹介させてください。野長一尺五寸九分、糸蔵一寸二分五厘。本島黒木材使用の古型の與那城で、時代は戦前作との評判がある。非常に美しい端正な顔、細身の野面、それでいて鋭い浅めの美しい鳩胸。芯は昔の職人によってほぞ継ぎがなされており、過去に十分な長さ材の長さが確保するのが難しかった時代に用いられた伝統的な継ぎで固定され、その上から塗られた膠のような接着跡が現在でも残っている。画像で見ると少々お分かりいただけないかと思いますが、野面の幅は大変細身で、つぼ五・上・乙部分の幅はわずか五厘。そこからスッと下に伸ばし、野坂頂上付近の幅は六分五厘だ。※一分＝3.33mmその野面の絞り込みの拘りと、その形状は「卵形」であり、この三線が正真正銘の当時の名工の技によって造り上げられた名作與那城であることが、ここにはっきりと証明されているのです。当工房に持ち込まれた時は塗りも古く部分的にはげ落ちていたため、丁寧に剥ぎ取ったあと（材は上から下まで黒実であった）、艶消しの黒に仕上げて当時の雰囲気が甦るよう注意を払った。糸蔵内部の金箔塗も当時の貴重なもののため、一つもいじることなくそのままにしている。チーガは楠木材が用いられており、穴の中から薬味のある独特の木の香りが漂う。本皮は張り替え済みで、強さは７分張り。あえて”キンキンな強い張り具合”は避けた。これだけの名器である。落ち着きのある柔らかな音色が適す。古いティーガーだが、新しく慎重したものを装着した方が良いかと考えたが、できるだけオリジナル性を重視し、何も手を加えず古い物をそのまま付けている。まるで古き沖縄の時代にタイムスリップして出てきたような、この古い糸蔵長與那城だが、歴史に深い関心のある愛弦家様に強くお勧めします。特に古典音楽の昔節など情緒深い背景に添えるには最高の一丁。古い時代のものですがコンディションは良く、使用の材は最高級にして、棹の捻りも大変僅かで正常です。これからも末永く御愛用いただけます。沖縄から送料込みで発送となります。三線用アルミケースが付属します。何かご質問ありましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。それではお取引の最後までどうぞ宜しくお願い申し上げます。