三線打名工「真壁里之子」作と伝わる名器'志堅原比屋'三線について一言あるのだが、この三線は霊力あるものとして、昔、この三線に未練を残した志堅原比屋という遊女が、後の持ち主の枕元に立ったという言い伝えが残る。
一つ疑問は、志堅原比屋という女性と一括りしているところにある。
志堅原というのは苗字で、比屋は名前をさすと言われているが、比屋というのはその昔、「按司」の家来の役名であることは、大昔の文献からも確認できることで、その当時女性が役名を名乗っていたはずもない。
従って、この三線の銘に「志堅原比屋」と銘打っていることと、枕元に立った女霊の名前と結びつけ広く世に紹介されてきたことには些か疑問が残るのでございます。
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