ひたすら音づくり 模写 1

又吉真栄先生が書かれた書の模写です。

ここに模写する意図

私が三線の勉強に打ち込んでいた時期に、早くこの書に出会っていたらどんなに励まされたことだろうと思います。これから三線の歴史を学ぼうとする多くの人に知ってほしいとの思いでここに記載させていただく。胴巻屋



ひたすら音づくり 又吉真栄 筆

昭和五十三年


自序


「近さ頼るがきて 油断どんするな 梅の葉や花の匂や知らん」

という琉歌がに感ずるところがあり、下手ながら書いてみることにしました。

人間の命は予測できるものではない。

たまに晩酌をしていると、六十年に及ぶ人生で出会った様々の思い出や、体験したことが走馬灯のようにかけめくってきて、それらについて子供達に話すことがある。

しかしこれら諸々の話も、その場限りの断片的なものとして忘れ去られるものです。

そこで、私自身の人生の備忘録として、また子や孫がこれから生きる人生の糧にでもなればと思い、あえてペンをとった次第です。

ときに私ほど喜怒哀楽の烈しい人間はいないのではないかと思うこの頃です。

それについては、生まれつきもっている私自身の性格もあるし、多難な時期に多勢の家族を抱え、人生の荒波を乗り切らねばならない重大な局面に幾度もぶつかったことも原因していると思います。

この小冊子は、私自身の記憶にあるものを短期日で、一気に書き上げたので、記憶違いや思い違い、または順序に多少の食い違いがあるかもしれません。

お気づきになられる点がありましたら、御指摘くださいますようお願い致します。

なお原稿の整理にあたっては嘉手納重夫氏にご協力いただきました。

また印刷と製本は、三星印刷の諸見里栄真氏にお願いしました。

諸見里氏には、「胡弓工工四上巻」「同下巻」の発行の際にも多大なご協力をあおぎました。

嘉手川、諸見里の両氏に心より感謝申し上げます。

昭和五十三年十一月九日 又吉真栄記




続く



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